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第482回例会報告

482 ATIS活動紹介

2025年1015()、キヤノンエコテクノパークにて、第482ATIS例会を開催しました。リアル形式のみの会議で、33名が参加しました。当日行われた議事の中から、キヤノンエコテクノパークの施設見学と、株式会社ホンダテクノフォートによるシンポジウム講演についてご紹介します。

(1) キヤノンエコテクノパークの施設見学

キヤノンエコテクノパークは、キヤノン()のサステナビリティ活動の発信拠点であり、複合機・トナーカートリッジ・インクカートリッジなどの使用済み製品のリユースやリサイクルを行う最新鋭の工場とショールームを備えています。一般の工場見学を受け入れているほか、小学生向けの環境授業なども行っています。

  • ショールームでは、リユースやリサイクル対象になる製品の展示を見ながら、キヤノンのサステナビリティに関する様々な取り組みについての説明を受けました。
  • 複合機再生エリアでは、使用済み複合機を回収・分別し、本体を部品レベルまで分解・清掃し、必要な部品の交換を行ったうえで、再度本体を組み立てることにより、新品同様の品質と信頼性を確認して出荷する様子を見学しました。
  • トナーカートリッジのリサイクルでは、トナーカートリッジを粉砕し、ふるい選別・磁力選別・渦電流選別・風力選別・静電選別・比重選別により選別されたプラスチックをペレット化するシステム(CARS-T)を見学しました。ペレット化されたプラスチックは、その後、生産拠点に送られてトナーカートリッジとして再生されるそうです。
  • インクカートリッジのリサイクルでは、キヤノン純正の使用済みインクカートリッジであるか、インクカートリッジにテープ等が貼られていないか、などをカメラで自動識別して、リサイクル対象のインクカートリッジを判定し、リサイクル対象として判定されたインクカートリッジを解体して素材として再利用するシステム(CARS-I)を見学しました。

今回の施設見学では、キヤノングループの製品一つひとつに込められた「持続可能な社会への貢献」の想いを実感することができました。

 

 

 

 

 

 

 

(2) シンポジウム講演

(株)ホンダテクノフォート様によるシンポジウム講演では、まず本田技研工業()および()ホンダテクノフォートに関する沿革が紹介されました。その後、本田技研工業()から受託している業務に関する説明がありました。

その説明において、業務を受託するための()ホンダテクノフォートにおける最近の取り組みとして、①コスト競争力の強化と、②付加価値の提供、についての紹介がありました。

「コスト競争力の強化」としては、本田技研工業()からの依頼予定件数をもとに「定額制」の料金体系を導入したことが紹介されました。そのメリットとして、本田技研工業()にとっては、依頼を多く行えば1件あたりの単価が安くなるため、()ホンダテクノフォートに業務を依頼しようとする動機になること、()ホンダテクノフォートにとっては、一定の依頼が見込め、売上の安定化に繋がること、が説明されました。

また、「付加価値の提供」としては、()ホンダテクノフォートの担当者が、発明者から直接ヒアリングして出願調査業務を行っている点が付加価値となっていることが説明されました。()ホンダテクノフォートの担当者は、開発出身者が多いため、発明者から直接ヒアリングも行いやすい、とのことでした。

その後の質疑応答では、()ホンダテクノフォートの持続可能な会社であるための取り組みに、会員各社から大きな興味が示され、『本田技研工業()内の知財部と()ホンダテクノフォートとの間で、どのように担当を分けているか』、『どうやって「定額制」を導入したのか』、『「直接ヒアリング」の業務に関する質問』など、活発な議論がなされました。

以上