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第439回例会報告

 1117()、日鉄総研本社 国際ビルよりリモート会議にて、44社・99(リアル15名、リモート84)の出席により第439 ATIS例会を開催しました。当日行われた議事の中から、賛助会員である株式会社 サン・フレア様と株式会社知財コーポレーション様による新商品・特異商品の紹介、NTTデータ先端技術株式会社フェローの三宅 功様の講演について紹介いたします。

株式会社 サン・フレア様からはトピックとして、「IR翻訳の急増」が取り上げられました。コロナ禍でリモートでの決算説明会が増えたことから、動画字幕翻訳の受注件数が急増しているとのことです。また、研修関係では参加人数を限定した「知財変革塾」の開催を近く予定していること、さらには、法人語学研修として特許や契約書など専門分野別に実務に直結したカスタマイズ研修を行っていることなどを紹介いただきました。

次に、株式会社知財コーポレーション様より、AI特許総合検索・分析プラットフォーム「Patentfield」を用いた特許解析事例の紹介、Memsource(※1)と翻訳エンジンを統合した機械翻訳ツール「ProTranslator ETS」について紹介いただきました。「ProTranslator ETS」は、複数の翻訳エンジンで翻訳をした後に逆翻訳を行うことで、どのエンジンが好適かを簡単にチェックできるなどといった特徴があり、より高品質な翻訳結果が得られるツールになっているとのことです。また、ユーザが保有する対訳から簡単にユーザカスタマイズエンジンを構築し、それを用いたファイル翻訳やテキスト翻訳をより高精度に行うことが可能であるとのことでした。(※1: AIを搭載したクラウド型の翻訳支援ツールのこと)

講演会は「グローバルな視点で見たデジタル時代のサイバーセキュリティ」と題して三宅 様に講演いただきました。

大規模化・高度化・多様化しているサイバー攻撃の現状、その背景、米国での国家レベルでの対策、われわれとして何をすべきかの提言をいただきました。

サイバー攻撃が起きている背景には、インターネットという脆弱なネットワークが世界に拡散し、デジタル情報機器が急速に普及したこと、特にこれから脆弱性あるソフトウエアが組み込まれたスマホの世界的な普及が大きいということでした。米国では大規模なハッキング事案を受けて、「サイバーセキュリティ対策は連邦政府のトップイシューである」として大統領令を発し、官民連携で対策強化に乗り出しているとのことです。

サイバーセキュリティで大事なのはサイバーリスクに対するリテラシーを高めること、利便性拡大とそれに伴うリスクをどうバランスさせるかという「リスクマネジメント思考」、「自助、共助、公助」の仕組みを作ることであると述べられました。

サイバーセキュリティ対策を考えるスタンスとして、まずは自社のビジネスプロセスをきちんと整理し、把握することから始めてはどうかというご提言は、ATIS会員にとって貴重なアドバイスとなりました。

以 上