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ATIS臨時総会・第435回例会報告

2021年616日、日鉄総研本社 国際ビルよりリモート会議にて、44会員 141名(リアル11名、リモート130名)の出席によりATIS臨時総会および第435回例会が行われました。

 

まず、臨時総会では新任5名を含む15名の次年度幹事選任の議案が、全会一致で承認されました。

 

続いて、例会において代表幹事から、会員の入退会状況、例会活動状況、第4回幹事会模様等の報告が行われました。引き続き、各分科会より年間活動報告、および質疑がそれぞれ行われました。

1)  調査業務運営分科会では、知財調査事業における課題とノウハウの共有、情報・意見交換を推進し、特許庁との意見交換および外部講師を招いた講演会について紹介がありました。

2)  調査技術分科会では、国内特許検索のグループワークおよびIPランドスケープのグループワークを行い、外部講師を招いた講演会について紹介がありました。

3)  知財分社経営分科会では、メンバー企業による自社紹介、外部との意見交換会、メンバーの関心の高いテーマに関して複数のテーマにわたってグループ討議を開催したと報告がありました。

4)  コーポレートサポート分科会では、人事制度・処遇体系・人材育成等の業務全般に関する共通課題に対し、各社の対応状況や関係分野の状況を広く共有・意見交換を行い、コロナ渦で各社が取り組んでいるテレワーク制度について、企業法務の専門家によるセミナー・勉強会を開催したと報告がありました。

5) 特許情報研究分科会では、特許庁講師を招いた講演が行われた他、「各社の会社・活動紹介」「特許情報の変化と活用」「コロナ禍の業務変化」の3つのテーマに基づく各社のプレゼンと特許情報に関するディスカッションを開催したと報告されました。

6) 新興国の知財調査分科会では、 新興国に特徴的な知財制度、知財事情の把握に努め、共有することと共に、データベースへの収録状況、検索・表示機能の変化などの情報を収集し、調査実務への活用を図ったと報告がありました。

新興国の知財調査分科会の報告

 

7) 若手による意見交換分科会では、会社/団体の紹介、自分の組織の紹介、自分の業務の紹介から自由に意見交換を行ったと報告がありました。

8) 特許翻訳分科会では、 特許情報および特許出願の翻訳に関し、品質の向上または業務の効率化など、各社の取り組みについて紹介・意見交換等を行い、大学の先生より「ポストエディットのベストプラクティス」について講演会を開催したと報告されました。

9) 特許マップ研究分科会では、次年度活動「IPランドスケープ研究分科会」のスタートを目指し、特許マップの分析・活用について掘り下げた意見交換・情報交換を行ったと報告されました。

特許マップ研究分科会の報告

 

次に、講演会において、 (株)リコーの 石島 尚 様 (理事 プロフェッショナルサービス部 知財センター 所長)より、リコーにおけるIPランドスケープ実践事例をテーマとして、リコーグループの概要、リコーの知財戦略、IPランドスケープの実践、IPランドスケープ取り組みの課題ついてご紹介いただいた。

リコーがOAメーカーからデジタルサービスの会社への変革に取り組んでいるなかで、デジタルサービスのビジネスフィールドで知財戦略を策定し実践していくために、そのフィールドのプレイヤーの技術力・知財力を全体俯瞰するIPランドスケープの活動が必要であり、IPランドスケープは知財戦略実行のための通過点であることを強調され、さらに、コア技術の新たな用途の探索、デジタル技術の出願分析等、リコーで取り組んだ具体的な実践事例をご紹介いただいた。

今回の講演では、IPランドスケープの方向性として、「知の探索」と「知の深化」を高速で回して知財価値の向上と新規事業の創出に発展する姿を説明いただき、我々会員各位がこれから取り組むべきことを検討していく上で、大変有意義なものとなりました。