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第481回例会報告

481回例会報告

 

2025年9月17日(水)に、ユニオンビルにて第481ATIS例会を開催しました。リアルとリモートを併用した会議で115名(リアル40名、リモート75名)が出席しました。

当日行われた議事の中から、賛助会員である株式会社ジー・サーチ殿と株式会社発明通信社殿によるサービスの紹介、クロスロード株式会社 代表取締役 辻口 寛一 様のご講演について紹介いたします。

 

(1)株式会社ジー・サーチ

株式会社ジー・サーチは、国内最大級のビジネス情報サービス「G-Search」と、科学技術検索サービス「JDreamⅢ」を核に、データベース構築やデジタルマーケティング、解析コンサルティングなどのサービスを提供しています。

今回は、①JST科学技術用語辞書(JST辞書)、②JDream API、③JDream Innovation Assist、④新フォーカスサービス(2026年春リリース予定)、⑤受託調査分析サービスの5つのツール・サービスについてご紹介いただきました。

その中で、②JDream APIは、JDreamⅢの検索結果やJST辞書が持つ同義語情報をAPIサービスとして提供するものです。自社のデータレイクとJDreamⅢの論文情報を統合検索することが可能となっています。

また、③JDream Innovation Assistは、論文・特許・新聞記事を統合分析することで、技術トレンドを素早く把握することが可能となっています。

そして、2026年春リリース予定の④新フォーカスサービスは、お客様が指定する各種データベースのSDIサービスやインターネットのHPを情報源に、必要な情報を監視し、組織内で管理できるお客様専用のクラウドサービスとなっています。

これらのツール・サービスについて、わかりやすくご紹介していただきました。

(2)株式会社発明通信社

株式会社発明通信社は、顧客ニーズの変化に対応し、知財情報の活用を「画面で見ること」から「データを直接活用すること」へ引き上げるサービスを提供しています。

DXが進む今、顧客は「もっと早く、正確に、社内システムへ直接つなげたい」というニーズを強めており、従来の検索画面やレポート納品だけでは限界が見えてきました。同社のAPIは、最新データを即時に提供し、顧客業務のプロセスに深く入り込むことで解約防止や長期契約化を実現しています。

また、同社のAPIの特徴として、①JPUSODP)、EPCNKRTWWODOCDBINPADOCPEDSといった幅広いカバレッジ対応、②データ取得に対する高い柔軟性と拡張性、③データベースの品質・安定性、④生成AI・分析連携を見据えたデータ構造、の4つについて、ご紹介いただきました。

具体的な提供データは、国内の公報、要約、請求項、図面、経過情報、分類情報、商標情報や、海外の公報、文献書誌、手続情報、ファミリ情報など幅広く網羅しており、具体的なイメージについても、詳細にご説明していただきました。

(3)クロスロード株式会社 代表取締役 辻口 寛一 様 のご講演

『「人間との対話」と「生成AIとの対話」は何が違うのか?』と題して、生成AILLM: Large Language Model、大規模言語モデル)と人間の違いを「対話」の視点で比較し、ご講演をいただきました。

対話の本質は、異なる概念を統合して新しい概念を生み出す行為ですが、ビジネスの現場では往々にして伝達や指示に偏り、「一緒に考える」ことが不足しています。統合するためには、やり取りを回す、ロジカルシンキングによる問題解決理論を活用する、という2つのことを行うことが重要です。対話の本質のわかりやすい話として、医者による患者の「診察」を例にご説明いただきました。

生成AILLM)は、論理と確率で要素をつなぐことに長けており、前提条件と望ましい状態を明確化すれば高精度にアウトプットしますが、人間は論理と確率が苦手です。

一方で人間は、アブダクション推論による直感的な推論や観察から仮説を立てることができます。人間のすごいところは、前例がなくても予測できてしまうところであり、AIは前例がないと予測できません。

人間同士の対話は、「現状認識」「望ましい状態」「対処すべき問題」が曖昧なまま解決策に飛びつきたがる課題があります。「現状認識」や「望ましい状態」をどこに置くかで、「対処すべき問題」が変わってくるので、対話により両者をきちんと確認することが重要です。

問題解決の図式は、上流~中流~下流に分けられますが、上流工程である「現状認識(前提条件)」と「望ましい状態(目的・目標)」は、人間が考えなければなりません。AIは中流~下流が得意で、「現状認識」と「望ましい状態」をつないでくれるものです。

最後に、暗黙知の言語化に有効なSECIモデルをご紹介いただきました。

参加者は熱心に耳を傾け、講演後も多くの質問が寄せられました。辻口様がそれぞれに丁寧にお答えくださったことで、会場は最後まで和やかで実りある雰囲気に満ち、充実したひとときとなりました。