- 活動紹介
第485回例会報告
2026年1月21日(水)に、味の素株式会社 川崎事業所 クライアント・イノベーション・センター コンベンションホールで開催しました。リアル・リモートを併用した会議で、149名(リアル52名、リモート97名)が出席しました。
当日行われた議事の中から、賛助会員である一般財団法人工業所有権協力センター(IPCC)と一般財団法人日本特許情報機構(Japio)によるサービス紹介、弁護士法人内田・鮫島法律事務所 代表パートナー 弁護士・弁理士 鮫島 正洋様のご講演ついてご紹介します。
(1)一般財団法人工業所有権協力センター(IPCC)
IPCCは、全技術分野にわたる専門技術者の豊富な人材力により、特許庁の事業としてこれまでに400万件を超える先行技術調査の実績を持っています。また、法人向けの調査サービスも提供しています。今回は、特定登録調査の特徴についてご紹介いただきました。
また、公益目的支出事業として、特許検索競技大会の紹介がありました。サテライト開催は企業研修としても活用されており、大会の参加者数は右肩上がりに増加中とのことで、知財人材育成に大きく寄与しています。
2025年は創立40周年を記念して、各種SNSの運用をスタート。特許調査に関するコラムや、職員インタビュー、特許検索競技大会に関するお知らせ等を投稿し、知名度の向上に努めています。

(2)一般財団法人日本特許情報機構(Japio)
Japioは、2022年に日本デザイン保護協会と合併し、特許・商標事業に加え意匠事業も行う、総合的な産業財産権情報サービスを提供しています。
今回は、意匠関連事業と、知財情報提供サービス事業におけるJapio-AI翻訳について紹介がありました。意匠関連事業の説明では、経営の視点から意匠について詳しく解説されました。意匠法による保護対象の拡大とともに、知的財産各法による複合的かつ戦略的な保護の重要性を事例とともに説明されました。
Japio-AI翻訳の説明では、Japioが得意とする特許文献に特化したAI翻訳サービスが紹介されました。経験とノウハウを生かした技術開発により、自然な日本語で読みやすく、正確で高品質なAI翻訳サービスを提供しています。

(3)弁護士法人内田・鮫島法律事務所 代表パートナー 弁護士・弁理士 鮫島 正洋 様のご講演
鮫島様からは、「知財と事業戦略の結びつき ~調査セオリーの考え方」と題して、投資家に対して知財戦略を分かりやすく開示するためのガイドラインに示された5つのプリンシパルに沿った知財戦略セオリーについてご講演いただきました。
知財戦略セオリーとして、事業競争力を向上させる知財戦略を支える4つのセオリーを解説されました。特に、必須特許の保有が市場参入の前提条件とされる「必須特許ポートフォリオ理論」と、既存特許の有無と市場の大小の2軸から市場参入を判断する「二軸マーケティング理論」について詳述されました。
さらに、世界市場の拡大に伴い、日本のシェアが急速に縮小した歴史を分析し、必須特許の満了に伴って技術のコモディティ化が進んでいくことを明らかにされました。ここでは、モノづくりの3つのステージ(創成期、成熟期、コモディティ化)ごとに、先発者と後発者の知財戦略の違いや、コモディティ化を遅らせる要素+βの重要性について論じられました。
担当する事業・製品がいまどのステージにいるのかを把握し、今回示されたセオリーに基づいた特許分析を行うことで知財戦略により説得力が増すとのご提言をいただきました。