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通常総会・第491回例会報告(2026年7月15日開催)

通常総会・第491回例会報告

 2026715日にユニオンビル セミナールームAをリアル会場とし、リモート接続を併用する形で、通常総会および第491回例会を実施しました。例会参加者は41会員・90名(リアル42名、リモート48名)でした。

 【通常総会】

総会では、以下の第1号から第5号議案が審議され、電磁的方法による議決権行使により賛成24会員、包括委任22会員の計46会員で、全て議案通り承認されました。また、第6号議案が報告されました。

1号議案【承認事項】 2025年度 活動報告 

2号議案【承認事項】 2025年度 決算および監査報告 

3号議案【承認事項】 2026年度 代表幹事および副代表幹事の選任の件 

4号議案【承認事項】 2026年度 活動計画の件 

5号議案【承認事項】 2026年度 予算の件 

6号議案【報告事項】 2026年度 幹事担務の件 

 

活動に関する議案の概要は以下の通りです。

  • 1号議案【承認事項】2025年度 活動報告について
  • 2025年度は、基本方針に沿って、例会・分科会ともにリアル開催を中心にリモートを併用しながら活動を進め、概ね計画通りに進捗しました。また、ATIS設立45周年記念誌を発行し、この5年間の活動を総括しました。
  • 例会では、知財系講演5回、非知財系講演1回、パネル討論1回、シンポジウム5回、賛助会員プレゼンテーション11回、施設見学2回を実施しました。
  • 分科会についても、リアル/リモート併用で活発に開催され、若手による意見交換分科会も再開されました。加えて、分科会講演会への他分科会メンバーの参加機会拡大や、ホームページでの情報公開強化など、活動の充実が図られました。

 

  • 第4号議案【承認事項】2026年度 活動計画について
  • 2026年度も会則に則り、「会員の知識、技術の向上と我が国産業の発展に寄与する」活動を継続します。リアル/リモート併用での開催を継続しつつ、リアルでの会員同士の交流機会をさらに増やせるよう、会員の期待に応えるコンテンツ提供と活発な活動を目指す方針が示されました。
  • 例会については、講演会、パネル討論、正会員・特別会員によるシンポジウム、賛助会員プレゼンテーション、施設見学2回などの計画が示されました。
  • 分科会については、既存分科会の継続に加え、新たな分科会の立ち上げも視野に入れ、可能な範囲でリアル開催を重視しながら活発な意見交換を進めていく方針が示されました。
  • また、一般向け情報公開の充実による新規会員開拓の推進、および会員アンケートの実施とその結果を踏まえた協会運営改善についても計画されました。

 

【第491回例会】

例会では、代表幹事から、会員の入退会状況、代表者変更、幹事会報告、直近の例会活動予定、ATIS運営アンケート、特許検索競技大会2026の案内がありました。   

 幹事会報告では、賛助会員プレゼンテーション後のアンケートについて、ATIS側で一括実施する従来方式から、賛助会員ごとに必要に応じてアンケートを作成・回収する方式へ変更し、7月例会から運用開始することが報告されました。 

また、分科会については、「IPランドスケープ研究分科会」を「知財戦略・分析研究分科会」に、「Z・ミレニアル世代の若手による意見交換分科会」を「ルーキー層による意見交換分科会」に名称変更することが報告されました。

 続いて、ATIS功労者・感謝表彰として2名の方が表彰されました。

 その後、「パナソニック デジタル株式会社」と「株式会社サン・フレア」から、賛助会員プレゼンテーションがありました。

 パナソニック デジタル株式会社からは、20264月に3社統合により発足した新会社の概要説明と、特許情報検索・分析サービス「PatentSQUARE」の紹介がありました。 

同社は、パナソニックグループで培った知見をベースに、ERPCRM、製造DX、業務DX、セキュリティなど幅広いソリューションを展開しています。 

PatentSQUARE」は、1992年にパナソニック社内システムとして誕生し、2005年からクラウド提供、2020年からAI機能を搭載してきた歴史あるサービスです。特許調査、情報共有、分析、監視をオールインワンで提供する点が特長とされています。 

AI検索機能では、日本語の文章をそのまま検索条件として利用でき、外国文献も日本語で検索可能であること、検索結果をAIがスコア順に提示することで調査効率向上につながることが紹介されました。 

また、AI自動分類機能では、教師あり学習を活用し、SDIや検索結果の自動仕分け、社内分類付与業務の効率化を支援する仕組みが説明されました。さらに、ダッシュボード機能により、技術者自身が簡便に特許分析を実施できる点も紹介されました。

 

株式会社サン・フレアからは、会社概要に加え、AI推進室、多言語推進室を中心とした取り組みについて紹介がありました。 

同社では、生成AIの進展を踏まえ、AIを前提とした業務・組織の見直しを進めており、AI推進室が最新AI情報の収集・共有、社内議論の推進を担っています。 

また、近年のAI活用においては、プロンプトの役割が単なる出力精度向上から、属人性を下げ、組織で知見を共有するための仕組みへと変化してきているとの説明がありました。 

翻訳業界全体の動向としては、2025年は生成AIの本格導入と業務プロセス最適化が進む局面にあり、人による品質保証やレビューの重要性が再認識されていること、翻訳者の役割も「翻訳文を作る人」から「AI出力を監督・評価する人」へ変化しつつあることが紹介されました。

さらに、ATISの分科会活動を通じた若手育成や情報発信の取り組みについても紹介がありました。

最後に、セイコーエプソン株式会社 仲井様からシンポジウム講演がありました。 

 講演では、同社が1942年に時計部品の製造から事業を開始し、現在はプリンティングを中核に、映像、ロボティクス、半導体関連などへ事業を展開していることが説明されました。 

知財活動については、事業セグメントごとの位置づけに応じて、クローズ戦略、ポートフォリオ形成、模倣品対策、クロスライセンスなどを使い分けていることが紹介されました。 

また、ブランドプロテクション活動として、特許権を侵害する他社インク製品に関する米国ITCへの提訴や、Amazon等のECプラットフォーム、各国の知財当局との連携による模倣品対策を積極的に進めていることが報告されました。 

加えて、IPランドスケープを活用したM&A評価、新規事業支援への取り組みも説明されました。 

生成AI活用については、知財業務におけるプロンプト共有やワーキンググループ活動を通じて、プロンプトの検討・共有、生成AIの利用を前提とした業務の進め方に関する提言等を行っている旨が説明されました。 

さらに、今後は知財が企業価値や将来キャッシュフローにどう結びつくかを説明できる力が、知財部門により一層求められるとの問題提起がなされました。